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レイヤの使い方


レイヤとは

 レイヤは、手書き図面にはないものです。パソコンならではの機能といえます。

 これを、手書きでたとえると、「透明のフィルムを何枚も重ねて1枚の図面にする。」ということになるでしょう。たとえば、1枚の図面を、中心線で1枚、構造で1枚、仕上げで1枚、建具で1枚、家具で1枚、室名で1枚、寸法で1枚というように、7枚の透明なフィルムに書き分けます。そして、この7枚を重ねれば、1枚の図面になります。

 なぜ、このように別のフィルムに書き分ける必要があるのでしょう。これは、家具の記入の無い図面が必要になったとすると、家具の図面を1枚抜いて、残り6枚を重ねれば、たちどころに、家具の無い図面になります。さらに、これら7枚と給排水設備を書いた図1枚を重ねれば、給排水図になり、給排水図を抜いて(非表示にして)、電気設備の図面を重ねれば電気設備図となります。また、中心線の図だけを表示させ、別のレイヤーに書き込むことで、基礎伏図、床伏図などに利用してもいいでしょう。このように、利用方法はいくらでもあると思います。

JW-CADのレイヤ

 JW−CADのレイヤバーには、0番レイヤからF番レイヤまでの16個のレイヤで1グループを構成しています。このグループが0からFまでの16個あります。したがって、16個*16グループで、全部で256個のレイヤを使うことができます。
ステータスバー(JW-CADの画面下部のバー)に、

のように表示されていると思います。この、[0−0]と書かれている箇所が、グループとレイヤを指し示しています。この場合は、0グループの0番レイヤです。

 グループとレイヤの切り替えには、[0−0]と表示されている部分を左クリックします。メニューバーから[設定]−[レイヤ]と選んでも、同じウインドウが開きます。レイヤー
      [レイヤ設定]ウインドウと[レイヤバー]


[レイヤ設定]ウインドウの0からFまでのタグでグループを切り替えます。そして、そのグループ内のレイヤは、下の[レイヤ状態]の中から右クリックで切り替えます。左クリックで選ぶと、そのレイヤの、[編集可能]=>[非表示]=>[表示のみ]とクリックの度に切り替わります。[レイヤ状態]の0番レイヤが編集可能な状態で、1番レイヤが非表示状態、2番レイヤが表示のみの状態を示すアイコン(?)です。

 試しに1番グループのF番レイヤに切り替えてみますと、ステータスバーの表示は

となります。

 レイヤの変更は、レイヤバーからも可能です。16個以上のレイヤを切り替えるほど、たくさんのレイヤは使わないと思いますので、レイヤバーでの切り替えが便利でしょう。しかし、レイヤを番号で使い分けるのは、不便です。そこで、[レイヤ設定]のウインドウの[レイヤ名]の左のマスに、名前を記入しておくと、ステータスバーのレイヤの表示が、番号のほかに、レイヤ名が表示されて、わかりやすくなります。


注:レイヤの使い分けは、会社全体、または、部署、グループなど、仕事を共有するメンバーで、統一した使い分けをしたほうがいいと思います。

 「ALL」は、0番レイヤからF番レイヤまでのレイヤーを黒丸=>なし=>数字のみ=>黒丸と変わります。これは、[編集可能]=>[非表示]=>[表示のみ]と切り替わったことを示します。


注:カーソルがレイヤーバー内にあるときは、変化しません。カーソルを作画画面内に移動して、はじめて、変化します。

 レイヤーバーの一番下の「0」は、0番グループを示します。この「0」をクリックするとレイヤグループを切り替えるツールバーの表示/非表示のトルグスイッチになっています。

注:同様な操作が、メニューの[設定]−[レイヤー]と選んでも、表示方法は、違いますが、同様なことができます。

注:JW−CADのメニューから[表示]−[ツールバー]と選ぶと、ツールバーの表示ダイアログが表示されます。デフォルトでは、メイン、編集、作図、レイヤのツールバーは、表示されていますが、レイヤグループは表示する設定になっていません。

■プロテクトレイヤ

 プロテクトレイヤとは、その名の通り保護されたレイヤをいいます。Ver 2.12 (2000/11/18)より、新機能として追加されました。

 プロテクトレイヤにするには、目的のレイヤを[CTRLキー]を押しながらマウスで左クリックします。このときプロテクトレイヤにするレイヤがアクティブな状態では、プロテクトレイヤにすることはできません。プロテクトレイヤになると、左図の1番レイヤのようにレイヤ番号に斜め線がつきます。そして、書き込み、および、消去ができなくなります。しかし、表示、非表示に表示状態を切り替えることは可能です。

 表示状態もプロテクトするには、[SHIFTキー]と[CTRLキー]を押しながら、レイヤ番号を左クリックします。すると、左図の2番レイヤのようにレイヤ番号に×印がつきます。この状態ですと、消去、書き込み、表示状態の切り替えができなくなります。



■レイヤ間の移動と複写

あるレイヤのデータを他のデータに移動、複写したい場合、

1.あるレイヤに書かれた図を複写、又は移動で範囲指定をすると、ほかのレイヤに書いた図まで、含まれてしまう。

2.あるレイヤに書かれた図を複写、又は移動で範囲指定し、移動先のレイヤに書き込んでも、元のレイヤに書き込まれてしまう。

という2つの片方、又は、両方の現象で悩む方がいます。


1ならば、移動、複写コマンドで移動、複写したい図の範囲を指定すると、コントロールバーから、「属性選択」を選んでください。「書込みレイヤのみ選択」を選べば、現在の書き込みレイヤのデータのみが選択され、他のレイヤのデータは選択から外れます。

その他、左図に示した移動、複写する範囲をチェックを入れることで限定できますので、いろいろ試してみてください。






2ならば、移動、複写コマンドを選んだときにコントロールバーに表示される「作図属性」を選び、「書き込みレイヤに作図」を選び、移動、複写したいレイヤに切り替えて、移動、複写先を指定すれば、書き込まれます。



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