不思議小話
第69部


  1. 僕は、もの凄く怪奇を信じている方なのですが、今まであまり体験が無かったのです。
    今から8,9年ぐらい前の高校生の時、私はクラブで忙しかったです。
    そんな時、二つ体験した話です。

    友達の家に何人かで泊まりに行きました。
    あと一人来るはずが、なかなか来なかったんです。
    待ち合わせから1,2時間位してやっと来ましたが、何か様子が変でした。
    皆で何かあったのか聞いてみると「でたでた!!」っと顔色を変えて言うてきたのです。
    何がでたのかというと…。

    定刻に車で家を出て、送ってもらうついでに二人のせて、友達は三人になりました。
    その途中、お葬式をやっていたので、あまり速く走るのもなんなんで、徐行しながら通り過ぎようとしたそうです。
    すると、その家の前で突然エンスト。
    ふと見ると、どうやらお婆さんが亡くなっていたようです。
    エンストしたまま車が、なかなか出ないので、

    何してんねん。「イヤちゃうねん、かからんねん」
    何がやねん。「エンジンがやがな…」
    嘘つけ、早出ろや。「嘘ちゃうねんって、ホンマにかからんねんって」

    するともう一人、ここに来るはずのツレが、
    な〜、早出よや、お婆座っとるでここに…。「何処にやねん」
    すぐ外、すぐ下に居るやん! も〜早でよや、早!!「やってるやんけ」
    あかん入って来る、来るな。「ヨッシ、かかった」
    早出せ!「オイ、乗っとるけ。な〜、ナ〜」
    もう皆、冷静になれなかったという事でした。

    すると、ツレがガタガタ震えて「わー!!」
    何やねん。「乗ってる、後ろに、後ろ!お前の横に!!」
    …誰が。「あのお婆やんけ」
    ウワー、止めろ、止めてくれ。

    その場で車を止めて、皆、出たそうなのですが、一人運転席が開かなくて出られへんと、わめいていたそうです。
    「開かへん、開けてくれ、早!!」
    外からも中からも、鍵が壊れているわけでもないのに開かなかったそうです。
    もうドアを蹴ったりしても駄目で、5〜10分ほど格闘した後、何かの拍子にドアが開いたそうです。
    そして皆で車を覗いたところ、もうお婆さんの姿は無かったそうです。
    そんなことがあったので、遅れたとのことでした。

    その話を1階の、居間・キッチン・床の間が続いている所で聞いていました。
    話しがちょうど終った時「カチン!ガチャ!」っと、誰もいないはずのキッチンから音がしました。
    さらに反対の床の間から、何か臭いがしてきたのです。
    よく嗅ぐと、それは線香の臭いでした。

    おい、お前の家、夜中の1時半に線香たくんけ?「えっ…たかへん…け・ど…」
    ほな、あの臭いは何やねん…。皆「……、ウワー!!」
    その後、2階に上がり、夜中の2時頃、一つの布団あたり3人くらいで寝ました。

    次の朝、何も無かったかのような朝でしたが、たしか昨日は仏壇の戸は開いてなかったはずです。
    が、なぜか開いている。誰も起きてなく、俺が一番なのに。でも俺は開けてない。
    じゃ、いったい誰が…今でも怖いです。
    [怖いもの見たさ@]
    朝は、線香くさかったですか?

  2. 炭焼きカレー

    村井さんから借りたギャレコの『銀色の白鳥たち』を読んで偉く感動してしまい、ショートストーリーを作りたいと思ったんです。
    主人公は普通の男の子で、ヒロインは疫病神な女の子の幽霊。

    主人公は彼女の仕業で、散々な目に合うんだけど、最後に死にかけるような事件に巻き込まれた時、彼女が主人公を助けてあげるって筋を考えました。
    最後のオチは、助かって病室で寝ている主人公の袖を疫病神の女の子が引っ張って「死んじゃったら、いじめられない…でしょ?」って恥かしそうに笑うっていうシーンを考えていたんです。

    仕事中に、この大筋を考えていました。
    後は、で、どんな風に主人公を困らせるかっていうネタを、ずーっと考えていたんだけど、いいネタが思い浮かばない。
    っていうのも、彼女がラストで浮かべる恥かしそうな笑顔と「死んじゃったら、いじめられない…でしょ?」というフレーズの存在感に見合うだけのエピソードが作れなかったんです。
    『なじぇ、こんなにネタがまとまらないのかな…』と、自分の才能の無さにゲッソリしてました。
    ゲッソリしていたから、ゲーセンに行く気も外食する気もなくて、ヘナヘナと帰宅してみました。
    すると、焦げ臭いんですよ。

    靴も脱がずに反射的にキッチンに駆け込むと、ガス台に鎮座する寸胴がクロ焦げ。
    サクッと火を落として、黒い煙を吐く寸胴を流しに放り込み、沈煙作業を済ませたですよ。
    この時に、朝、カレーをとろ火で温めていて、それを忘れて会社に行っていた事を思い出しました。
    あともう少しで、新築マンションと香夜がクロ焦げになるところでした。

    突然の火事寸前の事件に、私が呆然としていると、疫病神の女の子の声がリフレインしました。
    「死んじゃったら、いじめられない…でしょ?」
    この事件がある数日前に、私はバカ高い保険料を回避するべく、マンションの火災保険契約を破棄していました。
    だもので、火事になったら首をくくるところでした。いや、冗談抜きで。
    ちなみに女の子の話は書けません。っていうか、ネタを考えるのが怖くて、怖くて。ねぇ…(苦笑)
    [無月 龍]
    なにか不安なこと(消し忘れ)が、頭の片隅に引っかかっていたのでしょうか。リフレインは止まりましたか?

  3. はじめまして。これは、私の弟が体験した事です。

    ある夜、弟が寝ていると金縛りに遭いました。
    襖一枚隔てて隣の部屋に私と妹が一緒に寝てるんですが、今までも妹は結構、弟の異変に気がついていました。
    そして、金縛りに遭っている弟に、声を掛けたり揺すったりして金縛りを解いたりするんです。

    その夜は襖からじっと、金縛りに遭っている弟の顔を覗いているロングヘアーの女性が立っていたそうです。
    弟は、いつもみたいに「解いてくれ〜っ!」と、心の中で叫んでたそうですが、その女性はじっと見ているだけでした。
    それからいくらかして金縛りも解け、いつの間にか眠ってしまったそうです。

    次の日、弟が「昨日、A(妹)帰ってきてた?」と私に聞くのです。
    「何で?」と聞くと、前夜の事を話してくれました。
    でも、妹は2,3日前から友達の所に泊まりに行っていて帰ってきてませんでした。
    勿論、私も弟の部屋なんか覗いてません。その時、私は夢の中。
    誰だったんでしょう?
    [kaju@]
    妹さんがいない時は、また見るのでしょうか…。

  4. 私の母の話をします。
    母は霊感があるようで、人の見えないものが見えたり、よく金縛りになるようです。
    当時、私が中学生だった頃の夏休みの話です。

    ある夏の昼下がりに母が居間で昼寝をしてました。
    居間って言うほどのものではなく片田舎の昔風の家で、入り口や窓を全開にすると風が入ってきて、夏でも涼しいですが…。
    私は、家の入り口あたりにいて何かしていました。
    すると、母が突如起きて、金縛りに遭った事、本家のばあさん(霊)が来た事、金縛りに遭ってる時になぜ起こさなかったのか?と私に告げました。

    母は何か(不幸)本家にあったと思い電話をしたら、本家のばあさんはピンピンしてるとのことで、そしてたった今起こった事を話しました。
    ばあさん本人(霊/意識だけ)も、うちに来たことを自覚しており、しかも途中の急な坂で転んで痛かったと言ってたそうです。
    最後は、金縛りは怖いから生身の体で来てくれと笑いながら抗議してました。

    最初はネタか?と思いましたが二人ともそんなキャラじゃないし。
    また、生霊が転んで痛いんですかねー。
    笑える怖い話でした。これ本当。
    [ガラメ@]
    生身の身体の方は、ケガをしていなかったのですか? (^^;

  5. ある所の話です。
    海で子供が、あやまって亡くなりました。
    この話は、その海の話です。

    その海で、泳いではいけない場所で泳ぐと、自分の足を引っぱられて海の中に引きずり込まれるそうです。
    そして引きずり込まれた人が死んだら、足を放すそうです。
    だから、その子供の父親がある時間に見に行ったときは、子供はそこにいなかったのです。

    けれど、後でそこをもう一度見に行くと、子供が亡くなっていたそうです。
    ですから皆さんも、危ない所や行ってはいけない場所へは、けして行ってはいけません。 もし行ったら…。
    [ゆきだるま]
    海水浴シーズンですから遊泳禁止区域には要注意。流れも怖いし…も怖いし。

  6. こんにちは、ご無沙汰しております。
    今日は久しぶりにAさん(男性の友人)の話をさせて頂きます。

    その当時、Aさんは都営住宅に住んでいました。
    その住宅は、同じ造りの部屋が左右対称になっていて、2軒で1棟という住宅です。

    ある夜、彼が仕事から帰って来ると、隣の家でゴソゴソと人が動く気配が。
    隣には一人暮しのご老人が住んでおり、いつもなら彼が帰宅する時間には寝静まっていて、何の音もしないはずなのに、その日に限って音がしたらしいのです。
    「じいさん、トイレにでも起きたのかな?」そう思ってそんなに気にも止めず、その日はすぐに寝たそうです。
    しかし、それから2,3日経っても同じ音が聞こえます。決まって夜の12時頃。

    そしてあくる朝。
    外が騒がしくて目が覚めたAさんは、庭に警察が来ているのを見てビックリしたそうです。
    警察は隣の家に出入りしています。
    外に出て、野次馬で集まっていた近所の人に尋ねてみると「お宅の隣のおじいさん、自殺してたらしいのよ」という答えが返って来たそうです。

    え…だって、夕べも隣で音がしていたし…。
    「じゃあ夕べなのかしら?とにかく、散歩していた人が、部屋の中で誰かが…っているのが見えるって、警察に通報したんだって」
    いくら他人とはいえ、隣の家の事なので、彼はあまりいい気持ちではなかったようです。
    そして、警察の検死の結果、死後4日は経っていたそうです。
    彼がここ数日、聞いていた音は何だったのでしょう?

    普通ならここで話が終わるのでしょうが、続きがあります。
    隣の部屋が空家になってからも、毎日その音は聞こえていたそうです。
    ある夜、彼は意を決して隣を覗いてみる事に。そして、彼が見たものは…。

    ちゃぶ台を部屋の真ん中に引きずって、ロープを掛けているおじいさんの姿でした。
    彼は怖い…というより、哀しくなったそうです。
    この話を私にしてくれた時、最後にこう言っていました。
    「いくら自分で選んだ道とはいえ、あの人は永遠にあの部屋で同じ行動を繰り返すんだよ…」と。
    [ラムちゃん]
    今でもその部屋は、あるのでしょうか。

  7. 山スキーのメッカ、立山での体験です。

    私の所属するスキークラブは、11月に立山へスキー登山に行きました。
    その時に、ある山小屋に泊まったのですが、その山小屋は山小屋と言えども個室の宿でした。
    我々のパーティーは10人ぐらいで、その中でも私は一番下っ端だったので、部屋の入り口付近に布団を敷き、眠りに就きました。

    しばらくして私は物音がしたような気がして目を覚ましました。
    ふと見ると、誰かトイレにでも行きたかったのでしょう、入り口付近に向かって人が歩いてきます。
    私もまだ眠かったので、そのまま寝てしまおうと思ったのですが、戸を開ける気配がありません。
    眠いのに何やってんだよ〜?と少しキレぎみに戸の方を見ると、引き戸の前に誰かがうつむいて立っています。

    目を凝らしてみると、その人はボーダーの格好をしてゴーグルをしていました。
    うちのパーティーは全員スキーヤーでボーダーは居ません。
    恐いのでそのまま布団をかぶって寝てしまいました。

    やはり遭難者でしょうか…。
    [KORO@]
    山小屋。そこは色々なヒトが宿泊します…。

  8. ビジネスホテル

    ある協会の主催する総会が岐阜で行われました。
    その折り、私は駅前のビジネスホテルに泊まったんです。
    名前は言えないですが、泊まると一撃で分かるホテルなんですよ。
    何しろ、インパクトが抜群(^_^)

    そのホテルの一番安い部屋には、窓がありません。
    部屋も極端に狭くて、普通のビジネスホテルの8割から7割の広さしかないんです。
    でも、それはいいんですよ。我慢できます。料金も5千円と破格なんですもの。
    狭さと窓の無さは許容範囲だけど、私みたいな霊感無し男が入っても感じられる、圧倒的な暗さと圧迫感は納得がいかなかったです。

    爪先立ちすれば手が届くのでは?と思う程の天井の低さが、圧迫感の正体かもしれないけど、確実にソレ以外の何かが醸し出すマッタリとした気配が部屋にはありました。
    で、部屋に一歩踏み入れると『あいたぁ〜(^^;)』という思いは確信に変わってしまう程、素敵なお部屋。
    このまま寝ると、壁抜け自在のお客さんが出てくるのは必至な気配。
    ならば、呑んだくれて、お客さんを接待できなきゃ良いジャンと考え、呑むことに決定っ!

    コンビニでツマミと酒を買い込み、へべれけモードに突入すると、水が滴る音がするんですよ。
    でも、それはホテルの水だからと無視してみました。
    ユニットバスの方で何かの気配があります。
    でも、それは私の気の所為ということにして無視しました。
    誰かがベットの周りをグルグル回っている感じがします。
    でも、それは、お酒がまわっている為だと無視しました。

    じぃ〜っと覗き込まれるような感じがする。
    流石にこれは、うざったいと思ったので、ボケットに入っていたツマミを投げつけてみました。
    すると、ヘンチクリンな気配は消えたので、安心して就寝しました。

    で、翌朝です。
    狭い部屋の床には、デンロク豆の揚げグリンピースが散乱していました。
    大豆で邪気を祓うって話は聞いたことがあるけど、よもや揚げたグリンピースにこんな力があるとは…(^^;)
    [(c)無月 龍]
    塩分がしみ込んでいたのでしょうか(^^;

  9. 私が子供の頃です。
    当時は病弱で、よく熱を出してばかりいました。
    原因がなんであったか忘れましたが、ある夜の事でした。

    私は2階の窓際で寝ていました。
    すると、熱で朦朧としながら仰向けで寝ている私の左腕が、チクチク痛むのです。
    ぼんやりとした意識のなかで、左側に顔を向けると何もありません。
    寝苦しいのですが、眠いので目を閉じると、またチクチク左腕が痛むのです。
    起き上がって良く見ると、布団と窓の間に何かがうずくまっていて、更に良く見ると黒い小人みたいな人間が、口を尖らせて私の腕に何かを吹き付けています。

    びっくりして大声を出したら、母が飛んできて「何事か」と言いますので訳を話したのです。
    しかし、「寝ぼけたんだよ」と言って取り合いません。
    また眠りに入ろうとすると、左腕が痛みます。
    目を開けると小人がいます。

    大声を出すと母が飛んできました。「寝ぼけないで寝なさい」と言うだけです。
    また目をつぶると左腕が痛み、目を開けると小人です。
    母を呼んでもダメだと思って父を呼びましたら、来てくれません。
    来てくれないのかと思っていたら、突然ドアがあいて父が飛び込んできました。

    「左手が痛いよ。何かいるよ」と言ったら、窓際の布団の脇に手を入れて、何か黒いモノを鷲掴みにしたようですが暗くて見えません。
    窓をあけて、叩き付けるように放り出して「これで大丈夫だよ」と言いました。
    そのあとは左腕が痛むことも無く、朝までぐっすり眠れて熱も下がっていました。

    その後、父にあれがなんだったか聞いてみた事はないのですが、間違いなく何か鷲掴みにして外へ叩きつけたのは確かです。
    13年前に父は他界しましたので、今となっては聞くこともできませんが。
    [やもめのおやじ@]
    何を掴んだのでしょう。そして、その感触は…。

  10. 私の親戚に「先のことが見える時がある」という人がいます。
    2,3日前、彼女が遊びに来たとき、色々と喋り合いました。
    私は喉が乾いたため低脂肪乳(今、問題になっている牛乳ありますよね)をラッパ飲みしようとしたのです。

    その時、「あほー!」といきなり彼女が叫んだのでビックリして、パックを落としてしまいました。
    「何で、そんな言うねんよ!」と喧嘩になりましたが、実際、飲まなくてよかった。
    彼女に感謝しています。

    その「先のことが見える時がある」理由については、彼女は、あまり教えてくれません。
    聞き次第(許可を取ってから)またお知らせします。
    [愛里@]
    どのようなプロセスがあるのか…。


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