不思議小話
第4部


  1. 怖い話が好きだったけれど、幽霊なんてみたこともないし、半信半疑だった頃のお話。

    大学入学をしたばかりだった当時、どういうわけか鈍感な私には珍しく、(自称)霊感のあるお友達ができました。
    彼女の怖い話が面白くて、その晩も一人暮らしの私の部屋にあがりこんで怪談話に花が咲きました…。
    季節は春。その時、ほんの少ししか開いていない窓から、これこそ「なまあたたかい」という表現にぴったりの風が吹き込んできました。
    あっと思ったら次の瞬間、閉まっていた台所の方でガチャンと音をたててコップが落ちました。
    「あれえ」と思った瞬間、彼女が「ごめん、来ちゃったみたい」。
    「えー、追い出してよー」とその時は、ちゃかして終わったものの翌日から私は微熱が続きました。
    お酒の飲みすぎで肝臓か腎臓の調子でも悪いのかなあ、と思いつつ医者に行けども異常は無し。
    両親に相談し、大学病院にまで行ったのに体の異常は認められず。不摂生な生活を注意されるのみ。
    微熱は一ヶ月以上続き苦しかった。

    ふとしたことで我が家のお寺の住職さんに相談したら…「娘さんの側に身体のちぎれた人がいるよ」。
    私の父は、あの史上最大、死者500人以上を出した日航の飛行機事故の捜査に関わっていたことがありました。
    お払いをしてもらった後、私の身体は嘘のように楽になっていきました。
    面白半分に怪談はしてはいけませんね。ご冥福をお祈りします。
    [モウスグお嫁サン@ibm]
    心身が弱っているときに霊が憑きやすいと言いますが。常に健康的でありたいものですね。

  2. 子供の頃、父の帰りが遅く私は2階の部屋で先に眠っていました。

    眠ってからしばらくすると、体がふわっと軽くなって階段を降りていくのです。
    するとキッチンに立っている母の後ろ姿が見えて、私は「おとうさんのご飯を作っているのかな」と思っていたのです。
    そんな母の後ろ姿を毎晩のように見ていました。

    でも、なんだか変だなと感じてはいても、体が軽くなって階段を降りているのですから、帰ってきた父が私を抱いて下に降りてきていたのだと思い込んでいたのですが。
    大きくなってからそのことを母に話すと、父は眠っている私を抱いて下に降りてきたことなどないというのです。
    えっ、じゃあ あの感覚は何?

    ただの夢だったのかもしれませんね。毎晩同じ様な夢を見ていたのかもしれません。
    でも、妙にリアルな感覚だったんですよね…。
    [まき@202227211]
    眠っている間に魂が抜け出すといいますが。

  3. 怖いというような話ではありませんが、まだ子供の頃「犬猿の仲」という言葉や意味を知らなかった頃の話です。
    私は、犬のぬいぐるみと一緒に寝ていました。小さい頃から一人で寝ていたので、ぬいぐるみは結構大きくなるまで欠かせないものでした。 ぬいぐるみが隣にいると一人でも安心して眠れたのです。

    「犬だけよりも他の仲間がいた方がもっと楽しいに違いない」と思った私は、お猿のぬいぐるみを買ってもらいました。
    「さあ、これでもっとにぎやかに楽しくなるはず」と思って、犬とお猿を隣に並べて眠りについたのです。
    翌朝、最悪の目覚めでした。なぜか体がだるく、めまいがしてフラフラしたのです。
    訳がわからず数日がたった頃「犬猿の仲」という意味をたまたま知ったのですが、子供ながら(?)「もしや!?」と感じたのです。
    ものは試しと今までどおり、犬のぬいぐるみだけを抱いて、お猿は部屋に飾って寝てみました。 翌朝は…元気に目覚めました。
    これを数日試してみて決心したのです。『残念だけどお猿は養子にもらってもらおう』と。

    それ以来、風邪でもひかない限り、元気に目覚めています。ぬいぐるみにもあるのかしら?犬猿の仲って。
    [まき@202227211]
    諺は何にでも当てはまるのでしょうか?

  4. 一度しか体験していないので何ともいえないのですが、私の家にある一体の洋風人形の話です。
    その人形は、トイレの入口の横にあるケースに入ったフランス人形の上に、足を伸ばして座っていました。 寝かせると、まぶたを閉じるという面白い人形です。
    ある夜、2時すぎにトイレに行こうとそこに向かっていた時でした。
    いきなり、その人形の靴が弓なりに飛んできて私の肩をかすめたのです。
    その時は何も思わなかったのですが、後で考えて怖くなってきました。
    それ以来トイレに行きにくくなってしまって、人形もまともに見れなくなりました。
    人形は今もうちの倉庫の中で眠っています。
    [佐伯良@threewebnet]
    人をかたどった人形には魂が宿ると言われている。不思議リンク集の『お菊人形』は有名ですね。

  5. 今から4,5年前の話なのですが、これは友人S君の実話です。
    そのとき私たちは専門学校に通っていました。学校が終わり友達数人で渋谷で遊んでいました。
    そして7時くらいになった頃でしょうか、S君が「雨が降りそうだからもう帰るよ」と言いだし、そそくさと解散しました。 その日は、雨が降りました。
    S君は多摩市に住んでおり渋谷までバイクで通っていました。

    次の日、S君は学校に来なかったのです。友達同士で昨日「あいつバイクで事故でも起こしたんじゃないか?」と心配していました。
    その夜、私の家へS君から電話があり「どうしたの事故でもしたか?」と聞いたところ「明日学校でみんなに話すよ」と一言いって電話を切られました。
    そして次の日、S君は右手を骨折していました。でもS君は「事故は事故だけど奇妙な体験をした!」と言い、話をし始めた。
    帰宅の途中でいつも彼女に電話をするのだけど、いつも電話をしている公衆電話がたまたま使われていて電話を使えず、そこから一番近くの公衆電話へ行き彼女に電話をしたそうです。 そしてまたバイクに乗り家路へと向かったのです。
    S君の家へ行くまでに川の土手沿いの道を通っていきます。S君がその道を走っていたところ微かに「おいで、こっちおいで」と男の人の声が聞こえたそうです。
    それからS君は記憶を失い、気づいた時には土手の階段の真ん中の踊り場で倒れていたそうです。その階段は12m位あります。
    そしておかしな事にバイクのスタンドが、かかったまんま無傷立っていたそうです。バイクを見たが傷跡は全く無かった。
    でもヘルメットは傷だらけだし自分も血だらけだし、おかしくなり自力でバイクを道まで押して行き、彼女に電話をもう一度してみたところ「何してんの電話もらってから2時間もたつよ!」と言われたそうです。
    いくら人通りの無い川沿いとはいえ、2時間も誰にも助けられず気を失っていたのです。
    そこでS君が見たものは階段の横にある花束でした。
    S君は「たぶんそこで事故った人が死んで、寂しくて俺を呼んだんだよ。自縛霊だよ」と言っていました。 それからS君はその道を使わなくなりました。
    その後、S君が聞いたところによると、その階段の場所で3人事故で亡くなっているそうです。
    [PEZ@zorin]
    自縛霊:事故や自殺など非業の死を遂げた場所にひそむ霊。無関係な人々を次々と同じめにあわせるというが、定かではない。

  6. 小学5年生のとき、クラスの男子生徒が全員でサボタージュし裏山にこもって自習をしたことがある。50年前の話である。
    そのときの先生は男前の代用教員であった。後で生徒全員立たされて首謀者の検索が始まった。
    何故か自分が首謀者にされてしまい、遅くまで教室に残され折檻された。外は暗くなり春とはいえ底冷えし、ひとりでに涙が出て止まらなかった。
    その先生の娘が私の女房である。この事を知っているのは私だけ…。
    サボタージュの理由は、彼があまりにも女子生徒に、もてすぎたことであった。
    私は首謀者でなかった。
    [大塩平八郎@133005040]
    世の中、不思議な縁があるものですね。

  7. たしか阪急岡本駅から、そう遠くない沢伝いに歩き出したのが夜10時を少し回った頃。
    その日は昼間から、30度を越える暑い日でしたから、寮の冷房が切れた熱帯夜を過ごすのが嫌で、涼しい六甲山で仮眠し、有馬の朝風呂にビールと決めていた。
    夜間登山も幾度か経験していて、自身でデザインしたヘッドランプを守り神にして、静かで暗い谷の悪路を歩き続けた。
    頂上に通じる峠まで、あと30分くらいかと独り言。したたる汗も、さすがに深夜の谷の冷気で止まり、遠くで聞こえていた野犬らしい遠吠えも無い。
    「ザック、ザク、ザク、ザク」。一定の調子で刻む足音が、いつくらいからか気になりだした。
    誰かが、後をつけてくる気配がして幾度も振り返る。ランプの光の先に照らし出された黒い湿って蛇行した道があるだけで気味が悪い。
    だんだんと早足になる。「ザッ。ザッ、ザッザ」、息遣いも乱れてきた。
    立ち止まる勇気も失せてきた。自分自身の足音とは信じがたくて、怖い想いが次々と浮かぶ。
    「あっ。ああ」、アシオトが背中にせまる。
    もうダメだ。走り出している。足音も聞こえない。苦しくなってきた。
    [海坊主@kings-net]

  8. 山にまつわる話と言っても遭難とかそういう話じゃないのですが。
    昔、地元のスキー場で病院を抜け出したおじいちゃんが凍死死体で見つかった事件がありました。
    もしかするとあなたの行くスキー場にも…?
    [渡辺幸子@upzbnb]

  9. もう25年も前になる。
    高等学校の山岳部に所属していた私は、先輩の決定に従って飯豊連峰を縦走していた。
    私は当時2年生。ようやく奴隷の身からは解放されていたがOB3人,3年生2人で、そこそこ厳しい山行であった。
    当時は飯豊連峰は開けておらず、駅からトラックをチャーターして、行けるところまで運んでもらい、そこから歩き出すような始末であった。

    5泊6日であったと思う。下山日に高度を下げ最終宿泊地まで急いでいた。
    道は林を回り込むように続き、くねくねと見通しが悪かった。
    ザックは軽くなり気分も高揚し、16人のパーティーは快調に足を運んだ。
    やがて、林の脇に川筋を見るようになり、林と川に挟まれた細い道を進んだ。
    すると突然道がとぎれ、モッコ渡しが現れた。川の両側からロープを渡し、そのロープにつり下げられている網に乗って対岸に渡ることになった。
    川までの高度は7,8メーター、ほかに道がないので体重の一番軽い2年生から先に渡した。
    モッコは大きなきしみ音をたてたが無事に対岸に着き、次に荷物の運搬を行った。 その後全員が対岸に渡った。
    渡った先には河原に降りる小道があり、水面から十分な高度を取った場所が開けており、大きな木がはえていた。
    その木の根本に三張りの天幕を張り、幕営を始めた。
    夕食の準備と帰路の偵察を行い気分は最高、みんなで歌を歌い大いに盛り上がった。
    時刻は9時前後、山行としてはかなり遅くまで騒いでいたことになる。

    紅茶を飲み、残った食料を平らげ、さあ寝るかという雰囲気の時、OBの1人が不思議そうな顔をした。
    「どうしたんですか」と問いかけると「遭難者かもしれない。静かにしろ」と言う。聞き耳を立てたが川のせせらぎ以外に聞こえる物もない。
    OBが見つめている先を追うと、懐中電灯の光が林を縫うように近づいてくる。ヘッドランプを付けた登山者と同じぐらいの高さを、林の木々に遮られながらモッコに近づいてくる。
    仲間は次に起こるであろうことを想像し、静まり返った。
    すると、光が消え、あたりは漆黒に染まった。
    数秒ほどたっただろうか、2年生が「どうしたんでしょう、見に行きましょうか」と聞いた。
    OBは「ちょっと待て、もしかしたら帰路に失敗し遅くなったのが恥ずかしくて電気を消したのかもしれない、もうちょっと様子を見よう」と話した。
    モッコ渡しは大きな音がする、渡れば分かるし、異常があれば見に行き助ければいい。もう少し相手の出方を見ようという雰囲気で静寂の中数分ただ暗闇を見つめていた。

    すると、突然3年生が声を上げた。彼は大きな木の梢を見つめ「何だこれは」と叫んでいる。
    全員が立ち上がり、彼の見つめる梢を眺めた。 そこには先ほど梢に隠れながら近づいてきた明かりが輝いていた。10メートルほどの高さにかなり明るい光だった。
    「見てみろ」という叫びが聞こえた。懐中電灯を点灯し梢を照らす者もいた。すると突然明かりが消えた。
    「何だろう今のは」「化け物か」「何かの発光現象か」と緊張の後の話声がした。
    すると「まて、あれを見ろ」誰かの叫びが聞こえた。彼の指さす方向、川に沿って20mほど下流、今、梢で輝いていた光があった。
    その後、光は川を下るようにかなりの早さで移動し、やがて見えなくなった。
    もちろんその間にモッコのきしみは聞こえなかったし、偵察に行った自分は川に沿っての道がないことを知っている。
    光の大きさは20cmほど、ちょうどヘッドランプの光のような色だった。

    あれからずいぶん時間がたつが、いったい、あれは何だったのだろうか?
    生物が発光するような話を聞くことがあるが音もなく、あれほどの高速で移動できる生物があるのだろうか?
    [山男@bekkoame]

  10. 私が大学生の頃(当時、北海道小樽在住)、幼なじみだった青年が私が下宿していた近くの海で溺れて亡くなりました。
    なかなか信じられなくて、あまり実感がなかったのですが、その2日後の夜9時頃、ふと窓の外を見ると、スーッと火の玉が約5メートルほど離れたところを飛んで行きました。
    それが本当に人魂だったのか、人魂だったとしても、彼のものだったのか私には確信がありません。
    けれども、何となくあの火の玉が私に挨拶をしていったような気がしてなりません。
    [もるふぃん@bekkoame]

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