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ウナギ |
ウナギは日本で年間約10万t消費されています。
19種類のウナギのうち日本に生息するのは、ニホンウナギとオオウナギ、バイカラ(ビカーラ)種ウナギの3種類です。
ウナギは遠い南の海で生まれ、海にいる頃は透明な木の葉のような形をしています。日本にやってくる頃には透明なままでウナギの形(シラスウナギ:体長約6cm、体重約0.2g)になり川をのぼって、やがて黒くなります。
川で数年間生活した後、海に下りはるか南の産卵場に向かうといわれています。
★うなぎ養殖の歴史★
ウナギの養殖は明治12年(1879年)、
服部倉次郎が東京深川でウナギの幼魚を育成したのがはじまりとされています。
浜名湖地方で服部倉次郎と中村源左衛門(正輔)によって明治20〜30年代(1890年代)に養殖の基礎が築かれ各地に広がりました。
浜名湖地方で明治時代にウナギの養殖が盛んになったのは
(1)ウナギ幼魚が手に入りやすい
(2)飼料が手に入りやすい (3)造地条件に恵まれている (4)消費地にめぐまれている
などの理由が考えられています。
また当初は体長15cmほどのウナギ幼魚から飼育していましたが、大正時代後期にはシラスウナギからの飼育が試みられ、現在の養殖の基礎となっています。 |
★ウナギ養殖の昔と今★
■昔(戦後〜昭和40年)
・露地池での養殖
養殖池には1面あたり約3,000坪と広大な露地池もありました。
露地池 |
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・生餌での養殖
昭和初期までの飼料は、 蚕サナギ、鮮魚、荒粕、アミ、貝類、タニシなど。
昭和20年頃からイワシ、ホッケ、サンマなどの生餌や麦類、糖などの植物性飼料を使用しました。また鮮魚とともに冷凍魚も使用されていました。
給餌風景 |
生餌に群がるウナギ |
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■今(昭和40年代〜現在)
・ハウス加温での養殖
ウナギの成長を早めるために池の水温を27℃前後に 調整しています。
約6ヶ月から1年半で体重約200gまでに成長し出荷されています。
ハウス内部 |
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・配合飼料での養殖
給餌に手間がかかる生餌に変わり配合飼料の使用が始まりました。
また配合飼料の普及により全国に生産地が分散されていきました。
配合飼料:魚粉・澱粉など。
配合飼料に群がるウナギ |
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・現在
平成15年になって初めて、独立行政法人水産総合研究センターによってウナギの卵からシラスウナギに育てることが試験的に成功しました。
静岡県水試浜名湖分場では、どのようにすれば優れた卵が得られるのか?研究中です。
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★全国及び静岡県の生産量とその割合(農林水産省統計より)★
年 |
全国 |
静岡県 |
生産割合 |
全国1位 |
全国2位 |
全国3位 |
全国4位 |
昭和45年 |
16,730 |
9,402 |
56.2% |
静岡 |
愛知 |
三重 |
徳島 |
昭和55年 |
36,781 |
9,984 |
27.1% |
静岡 |
愛知 |
高知 |
鹿児島 |
平成2年 |
38,855 |
7,010 |
18.0% |
愛知 |
鹿児島 |
静岡 |
宮崎 |
平成12年 |
24,126 |
2,590 |
10.7% |
愛知 |
鹿児島 |
宮崎 |
静岡 |
(解説:旧水産試験場浜名湖分場 飯沼紀雄) |
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